次の症状に当てはまる方は、早めに医療機関への受診をおすすめします
- 感情が高ぶり活動的になる期間と、落ち込んで何もやる気が起きない期間が交互に訪れる
- 活動的な期間は睡眠時間が少なくても元気で話が止まらなくなる
- 買い物や投資などで散財をしてしまう
- 落ち込んでいる期間は絶望感や自分には価値がないのではないかと考え込む
- 日常生活に支障をきたすほどのエネルギーの増減を経験する
- 集中力が続かず、仕事や勉強が手につかない
躁うつ病とは
躁うつ病(双極性障害)は気分やエネルギーの変動を特徴とする気分障害です。
感情が極端に高ぶる「躁状態」と、極端に落ち込む「うつ状態」が周期的に現れ、躁状態のときは異常にハイな気分や活動的な行動が見られ、自己過信や衝動的な行動が増えることがあります。
一方、うつ状態では無気力や絶望感に苛まれ、日常生活に支障をきたすことがあります。
これらの状態が交互に現れるため、気分の波が激しく人間関係を崩す原因になってしまったりします。
躁うつ病の主な症状
躁うつ病の症状は躁状態とうつ状態の2つに分けられ、それぞれ異なる特徴を持ちます。
躁状態の症状
- 自分が特別であると感じたり、能力以上のことができると思い込む
- ほとんど眠らなくても元気で、活発に活動する
- 話が止まらなくなる、声が大きくなる
- さまざまなことに興味を持ち、一つのことに集中できない
- 無計画に買い物をしてしまう
- 無謀な投資を行い、散財してしまう
- 普段ならやらないような危険な行動をしてしまう
躁うつ病の原因
躁うつ病の原因は完全には解明されていませんが、下記のような要因が発症要因として考えられています。
- 脳内の神経伝達物質やホルモンバランスの変動
- 仕事や家庭でのストレス
- トラウマ
- 転勤や引っ越しなどによる生活環境の変化
躁うつ病の治療方法
躁うつ病の治療は、薬物療法と心理療法を組み合わせることが一般的です。患者の症状や状態に応じて、以下の治療法が選択されます。
- 薬物療法
躁状態とうつ状態の変動を抑えるために気分安定剤が使用されることがあります。リチウムやバルプロ酸が代表的。
躁状態の時には過活動や幻覚、妄想の症状が現れることがあるため、抗精神薬が使用されることがあります。
うつ状態の時には抗うつ薬を使用することがありますが、単独での使用は躁状態を引き起こすリスクがあるため、気分安定薬と併用することが一般的です。 - 心理療法
心理療法によってネガティブな思考や行動パターンを特定し、考え方や認識の仕方の改善を図ります。
また、家族との関係性が発症要因になっている場合には関係の再構築・見直しを行うことがあります。
おわりに
躁うつ病は適切な治療を受けることで症状の安定や生活の質の向上が期待できる疾患です。症状を自覚した際には早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
当院では躁うつ病に関する診断と治療を行っております。
自分自身や身近な人が躁うつ病の症状でお悩みの場合には大阪市市北区天神橋筋六丁目駅近くの当院へご相談ください。
監修:ジンメンタルクリニック 院長 陳元太